【剣道は武道なのかスポーツなのか】
第六代 横浜月見台剣友会会長 尾近和男
会長就任にあたりご挨拶申し上げます。
剣道は【武道】か【スポーツ】か?
スポーツ庁が第二期スポーツ基本計画の中で、スポーツ定義に関し
「身体を動かすという人間の本源的な欲求に応え、精神的充足をもたらすもの」としております。
スポーツといってもその定義の範囲が広く、野球やサッカーのように激しく体を動かす事のみだけではなく
軽い体操や散歩、ジョッキング、そして将棋、囲碁までマインドスポーツと称する事も有るようです。
当然ながら剣道も一定のルールや規則の中で約束事の運動をしているという面ではスポーツといって間違いのないところでしょう。
全日本剣道連盟では「剣道は伝統的文化で有る」と明言しています。
剣道が武道で有るという理由が、根本的な成り立ちからきていると言われてい
ますが私も同様に考えます。
紀元前より刀剣は武器の一つとして生まれ、その時代に合った形に変わりながら、その技術としての技も発展しました。
命を奪い合う時代から現在の平和な時代となり剣術から剣道へとなった今でも、その技や精神性は伝承され昇華され続けています。
この事に私は深い感銘を受けております。
剣道を稽古する目的は、相手を打ち負かし勝負に勝つという事だけではなく、あくまでも剣道を手段としその人間性を高めることに有ります。
月見台剣友会は子供の健全な育成を目的とし、創立60有余年が経ちました。
今まで係わって頂きました先生方、先輩方、子供達や父母会など皆様方に感謝しつつ
会員一同、剣道の伝統的文化を継承していく所存で御座います。
全日本剣道連盟制定 剣道の理念 【剣道とは剣の理法の修練による人間形成の道である】
令和五年四月一日